大多喜町 西畑歳時記2月

如月

寒味噌炊き

この頃の農家では、味噌は皆自分の家で製造し寒中に炊いたものは長持ちがするとかで、ほとんどの家で二月中に炊いた。塩分は現在の物より余程多く塩辛かったが、当時の重労働の体力保持には必要だったのかもしれない。
俗に言う田舎味噌の味噌汁は三度の食事には欠かさず飲んだ。味噌炊きは自家産の大豆を使い、大釜で長時間かけてふんわり柔らかになるまで炊き、それに麹と塩を加えて仕上げ大きな樽に貯蔵した。塩や麹の混ぜ具合は各家々独得のものだったらしい。味噌炊きは主婦達にとってなかなかの大役であった。

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つか坊と姉ちゃん