大多喜町 西畑歳時記5月

皐月

春の大掃除

水道も水洗トイレ等なく、衛生環境も悪いだけに時々赤痢やチフスが発生した。伝染病が発生すると中野地区外れに設置された避病舎に隔離され、費用の一切は村の公費で支出するので、貧弱な村財政を圧迫することもあり、これが予防の為、春と秋には大掃除が強制された。当日は家中の敷物は全部外に出し、日光に曝し干し、床下まできれいに掃出し、便所の周囲には石灰を撒布した。
そうじの終わった頃には、役場職員、駐在巡査が検査に巡回して来て、掃除の状況を検査し終了の検査証を交付した。これには組長が立ち会った。検査が終ると総代の家で小宴を開いた。

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つか坊と姉ちゃん