大多喜町 西畑歳時記

1月(睦月)

七日 消防組の出初式

当時は全戸消防組員と言うことで、朝の出初めの半鐘の音で、全員が消防器具置き場に集合し、正式の消防組員はこれから行われる村の消防組の出初式に参加するため、消防器具車を引いて小学校に向けて出発する。老人や婦人達は火防用水路(農業用水路)の手入れをすることになっていた。
昭和二年の記録によると、西畑村消防組の現況は左の通りであった。

一、消防手数 五七二名
二、機械数手押しポンプ 八台
動力ポンプ  一台

これが、九部に分かれて、それぞれ地区の適当な場所に器具置き場があった。火災発生の伝達方法は半鐘を鳴らすことであったが、半鐘のない組や他地区への伝達には寺院の釣鐘を打ち鳴らした。
出初式は毎年一月七日と決められていた。
当日は朝早くから、半鐘の出動合図で式場である小学校の校庭に集合した。 式や行事は大体左の順序で進行した。

一、全員集合   中央の演壇に向かって建制順に整列
二、西畑村消防組頭、村長の挨拶
三、来賓祝辞
夷隅郡連合消防組頭
大多喜警察署長
隣接町村消防組頭 等
四、各部毎の服装点検と操法訓練の実施
五、模擬火災の消火実演
六、講評
七、解散

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